いま問題となっている地球環境問題のうち、温室効果ガスによる気候変動と砂漠化は特に深刻です。そのためには砂漠を植林して緑化し、温室効果ガスを吸収して砂漠化を防止することが重要です。しかし経済的な基盤がなければ現地の人々が林を維持拡大することができないため、林は放置され砂漠に戻ってしまいます。持続的な砂漠緑化のためには毎年十分な収益が得られて、それを緑化の維持や拡大に役立てられるような樹木を砂漠に植える必要があります。私たちはこれを緑化農業と呼んでいます。
私たちは緑化農業に適した緑化樹木として、砂漠で水が少なくても元気に育ち大変貴重で役に立つユニークな植物油ホホバオイルを生産するホホバに注目し、その研究を続けてきました。株式会社シモンドは、ホホバを実際に砂漠で栽培して持続的な緑化を実践するため、本事業の趣旨に共鳴して下さったサラヤ株式会社社長更家悠介氏の多大なるご支援のもと、サラヤ株式会社と大学の教員が中心となり2017年4月に設立されました。現在、ホホバの研究開発、エジプトでの栽培事業、ホホバ産物の生産、販売、などの事業を進めています。これらの事業をエジプトなど砂漠の国々との絆を深め、その発展と安定を支援することにも役立てていきたく思います。
シモンドのコンセプト<緑化農業>
シモンドでは緑化の実践のためエジプトの砂漠で2017年8月からホホバ栽培をはじめています。左が2017年11月、右が2019年11月の写真です。2020年からホホバオイルの生産がスタートしています。